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鼻 [英:nose 独:nase]
三木耳鼻咽喉科医院 ガーデン
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病気の解説

鼻せつ・湿疹

 鼻の入口付近は、余り清潔でなく、皮膚と奥の粘膜の境目となっています。
ついムズムズしたりして指でさわり、小さな傷ができて細菌が感染し、ただれたり、おできが出来たりします。

 さわらないようにしましょう。程度により塗り薬とか坑菌剤を用います。

鼻出血

 いわゆる鼻血です。あらゆる年齢の方が出血する可能性があります。最もよくみられるのは、鼻中隔(鼻を右左に別けるついたてのようなもの)の前のほうの部分に、毛細血管の多い場所(キーゼルバッハ部位)のびらんただれがあり、そこの血管が破れて出血しているケースがよくみられます。特に小児においては、アレルギー性鼻炎、風邪などの基礎疾患を有する場合が多く、その治療と止血処置が必要です。

 また血液疾患がかくされている場合もあり、全身検査が必要なこともあります。青年期においては特に男性であれば、鼻の奥のほうに血管性線維腫という腫瘍も注意が必要で、鼻咽腔の精密検査が必要です。高齢期になりますと、高血圧、動脈硬化、糖尿病などを伴うことも多く、血管そのものにも問題がおきていることがあり、止血処置のみでなく内科的なコントロールも必要とすることがあります。また、鼻・副鼻腔の悪性腫瘍よりの出血も見逃せません。
以上より色々の原因で出血するわけで、かくれた疾患、原因となる疾患に対処する必要があります。


 止血のワンポイント

 出血した場合、おちついて(血圧が上がらないように)、座って(横になると頭部がうっ血して出血しやすい)、鼻の中にティッシュなど入れずに、出血している側の小鼻を鼻の中央へ向かってじっとおさえたまま5~10分位そのままにしておいて下さい。その間、鼻から前へ出た血液はティッシュでふきとり、のどのほうへ流れてくる血液は、のみこまずに口から出して下さい。大体これで止血すると思います。いったん出血したら、血管壁がやぶれていますので、それが修復をされるのに約1週間はかかりますので、その間鼻の中をさわらないようにして、出血させないようにして下さい。

鼻・副鼻腔炎

 急性副鼻腔炎は、一般にはいわゆる風邪(急性上気道炎)に伴っておきてくる、鼻、副鼻腔の炎症です。風邪は空気の通る道(気道)すなわち鼻、のど、気管、肺の病原体による炎症です。その一部として鼻、副鼻腔におこるわけです。症状としては鼻づまり、鼻汁、鼻がのどのほうへ流れる、頭痛、においがわからないなどです。
副鼻腔は、鼻と大変狭い場所でつながっており、炎症のため粘膜がはれ、この場所(中鼻道)をふさいでしまうため、副鼻腔が閉鎖空間となり膿、粘液が貯留し悪循環をおこします。この形態の問題(はれ)を、直接的に処置するのがもっとも有効で、この通路(中鼻道)を開放して、自然に膿、粘液がたまらないように送り出すはたらきを助けてやることが、もっとも理屈に合った合理的方法で、これは耳鼻科医でなければ出来ません。 内科、小児科では、鼻の中を直接観察ができませんので、治療効果も判定が適格とはいえません。抗菌剤、消炎剤の投与のみでは、不十分と言わざるを得ません。早期の治療を望んだり、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になりたくなければ、内科、小児科ではなく耳鼻科で直接鼻の処置と薬剤の投与が、原因、病態に合った効率的な治療といえます。
不幸にして適切な治療が出来なくて、また、放置しておいて慢性化したのが、慢性副鼻腔炎です。いわゆる蓄膿症とよばれているものです。急性期をすぎていますので痛み、発熱はありませんが、慢性的につづく鼻づまり、頭重感、鼻汁、のどへ鼻が流れこむなどの症状で、長くつづくと鼻汁がのどを通って気管、肺へ一部流入し、これらの炎症もひきおこし、慢性の痰、咳がつづく副鼻腔気管支症候群というとてもやっかいな病気になる可能性があります。成人では、これらの症状を患者さんがわかっているのに、放置しているのが殆どですが、幼少児では訴えをいうことは稀なので、親が風邪の治療をきちんとして、つまり熱、痛みがとれれば、そのまま放置というのではなく、しっかりと治してやることが、肝心かと思います。蓄膿は中々治らないといわれていますが、以上のような理由で時間がかかって病気がおこり、粘膜の変化も慢性化しているわけですから、おいそれとは治りませんが辛抱して下さい。学校検診などで指摘されましたら、早めの治療が必要です。

 治療ですが、耳鼻科的専門処置である鼻汁を吸引し、副鼻腔・鼻腔の粘膜のハレをとり、本来の鼻腔の状態にしてやり、空気の流れを作ってやり、治癒に導く局所のこの治療と鼻汁の性質により抗菌剤を使い別けたり、消炎剤を使い別けます。また近年、マクロライド少量長期療法という治療法が、かなり良い成績を出していますので、以前よりは手術療法は、行われなくなってきています。しかし鼻腔が、鼻茸(ポリープ)で充満しているような強い病変では、やはり手術療法は必須と思います。
だらだらと治療するのではなく、患者さんは勇気をもって、耳鼻科専門医の適格な判断で手術をされたほうが、良い結果が出て、快適な日常を過ごせると思います。今日では、鼻の中からの手術も普及し、以前のような、痛み、ストレスは少なくなっています。

アレルギー性鼻炎

 日本では、スギ花粉症で国民病のひとつとされています。
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻出血、鼻のムズムズによる注意力散漫、目のかゆみなどが主な症状ですが、スギ花粉症すなわちアレルギー性鼻炎ではありません。アレルギーとは、何かの原因物質によってひきおこされる、体にとって不利な過剰な反応をする状態をいいます。ですから、実にさまざまなものが、原因(アレルゲン)となりえるのです。代表としてハウスダスト、ダニ、花粉類としてはスギ、ヒノキ、シラカンバ、カモガヤなどのイネ科の植物、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど、また、種々の真菌(アスペルギルス、カンジダ、ペニシジウム、アルテルナリアなど)、また職場独特のホヤなど、動物の毛、ソバなどの食品など多岐にわたっています。

 診断は、やはり症状時期をくわしくきいてゆくことが大切です。また鼻の粘膜の状態は、副鼻腔炎など他の疾患と異なって特長がありますので、やはり耳鼻科の受診をして、鼻の中を充分観察しなければ、つまり鼻の中を見ずして正確な診断は無理です。ほぼアレルギー性鼻炎と同じ症状をもつ血管運動性鼻炎、風邪の初期、副鼻腔炎などですが、これらを区別して各々に適した治療法が必要なわけです。まず、アレルギー性鼻炎の診断をして、それから、次に何が原因物質(アレルゲン)なのかを調べてゆくわけです。その方法としてRASTとか皮内反応があります。

 治療としては、回避できるアレルゲンであれば、それをさける対策を立てるわけです。回避不可能ないし、むずかしいアレルゲンであれば、それが年中通して症状を起こすものであれば、アレルゲンを少量から少しずつ増量して、注射をしてゆき免疫力を強化し、アレルゲンに会っても反応をしにくいようにする。つまり体質改善をする抜本的な方法をすすめます。長い時間はかかりますが、根本的な方法として、通年性アレルギー(ハウスダストなど)の方には恩恵となります。これを減感作療法といいます。抜本的な唯ひとつの治療法ですので、当医院では、この方法を、基本的には、すすめています。最初は週2回のペースで増量し、数ヶ月後からは、月1回のペースですので思ったよりは、負担にならないと思います。つまり年中症状がある方は、それを取り除くためには、年中薬をのんだりしなければならないわけですが、これを一生続けることを考えれば価値はあると思います。花粉類がアレルゲンとなっている方は、各々の花粉の飛ぶ時に症状が出るわけですので、花粉の飛ぶ時期、処置をしたり、薬の投与をするわけです。しかし、症状をたちまちおさえるだけの対処療法にすぎませんので、治療をやめたりしますと、再び症状があらわれたりします。来シーズンには、再び症状が出てくるわけです。最近は、花粉の飛びはじめる2週間位前から薬を服用し、アレルギー症状が出にくくするような予防、ないし季節前投与という考えもあり、かなり有効です。これも正確な診断のもとでいつごろから服用しはじめるのか、耳鼻科医の指導に従って下さい。また、抗ヒスタミン剤というアレルギーの薬は、人によっては眠気をおこすこともあり、運転をされる方はとくに気を付けて、医師の指導、注意をよく守って下さい。
また、これ以外にアレルギー反応をおこす鼻粘膜を除いてやろう、という考えもあります。手術的治療、高周波、レーザー、化学的焼灼などがあります。患者さんの条件をよく検討して以上の方法を組み合わせて治療をし、快適な生活を送っていただきたいものです。当医院では、鼻粘膜を、一部切除して、鼻のとおりを良くして、鼻づまりを無くすような従来からの減量手術とレーザー治療やサージトロン(高周波凝固)による鼻粘膜の変調療法を、手術療法として、主に、やっています。これらの手術についての詳細は、このグループの最後に載せていますので参考にしてください。 これら諸症状から、最も重要なのは、鼻づまりと思います。
つまり、鼻から呼吸ができにくいと口呼吸をし、のど、気管にほこりのある乾いた冷気が入り、のど、気管にとっては悪い状況がつづき、睡眠は浅くなります。新幹線の運転士の居眠り運転で話題になった睡眠時無呼吸症候群をおこしたりします。また、鼻のことが気になり、学生であれば注意散漫となり、授業に集中できなくなります。耳管を通じて耳の合併症もあります。呼吸器の入口としての大切な働きをしているわけですから熱、痛みがないからといって、放っておけば、長い人生大きな差が出ます。きちんと対処していただきたいと思います。

肥厚性鼻炎

 風邪などの後、鼻づまりがいつまでも続くことがあります。鼻の働きで説明した粘膜のヒダが炎症の為、腫れて空気の通り道が狭くなり、鼻づまりを起こしたり、鼻汁が出ます。
この鼻づまりは、右側がつまったり、左側がつまったりします。鼻の処置で経過をみて、治らねば、肥厚した粘膜の切除も考えます。また、特殊な場合ですが、薬局などで患者さんが鼻づまり用に購入されたある種の点鼻薬を使い続けると同じように粘膜の腫れがとれなくなる薬物性肥厚性鼻炎も起こりますので安易な使用は慎まなければなりません。

鼻腔・副鼻腔・鼻咽腔の腫瘍

 鼻の中にも癌ができます。
一側性の鼻症状(鼻づまり、膿性鼻汁、鼻出血など)がつづく場合は要注意です。また、鼻の奥のほうの違和感などがつづく場合は、無視せず一度耳鼻科の診察を受けることが大切です。そう大掛かりな検査ではありません。直接みえる部分が多いので、早期診断がつくことと思います。早期診断、早期治療が大切です。

嗅覚障害

 花、食物などの臭いがわからない人生もさびしいものです。色々な原因でおこりますが、臭いの発現部質が空気中を飛んできて、鼻の中に入り、嗅裂という鼻のてっぺんの部分に達してはじめてにおいを感じとれるわけです。鼻の中のどこでも感じるわけではありません。鼻の色々の病気で鼻がつまって、臭いのもとがそこへ届かなかったら、臭いがわからないわけです。
また、臭いのもとがそこへ達しても、それを感じる神経が、ダウンしている場合もにおえません。どのような原因でにおわないのかをつきとめ、適切な治療が必要です。そのためには、鼻の中を観察できる耳鼻科での受診が必要です。

鼻の働き

 人間は呼吸をして酸素を体に取り入れて生きています。その空気の取り入れ口が鼻です。何故鼻から空気を取り入れるのでしょうか。
外の空気が鼻の中を通っている間に空気中のゴミ、ホコリ、細菌などを、鼻毛、粘膜に吸着してこれらを取り除き、乾いた空気には水分を与え、加湿し、冷気を体温近くまで上げます。このような状態の空気は、そのあとの、のど、気管、肺などにとって大変良い状態の空気といえ、これらにとってやさしい環境といえるでしょう。逆に鼻がつまって口から空気を吸い込むとどうなるでしょう。ホコリっぽい、乾いた、冷たい空気が直接、のど、気管、肺に入り、これらにとっては良くない環境といえるでしょう。例えば、鼻がつまった状態で一晩寝ていますと、朝起きるとのどが乾いて、いがらっぽくなっていることを皆さん経験されたことがあると思いますがあの状態が毎日つづくということです。

 では、鼻の入口から色々な病気をかいつまんで説明しましょう。
鼻毛のはえているあたりでは、鼻汁が多いと湿疹、おデキなどでしょうか。また、鼻孔を左右に別ける鼻中隔は、よく出血しやすい場所で鼻血という症状がおこります。
次に上で説明した働き(防塵・加湿・加温)をする鼻腔ですが、左右各々3枚の粘膜、骨のひだ(鼻甲介)で出来ており構造が複雑です。頬、目の間、前頭部にある空洞(副鼻腔)をもっております。様々な種類の風邪、鼻炎、副鼻腔炎、腫瘍などがあります。症状としては、鼻汁、鼻づまり、くしゃみ、出血、痛み、頭痛、においの障害、イビキなどがあります。もう少し奥の部位には、アデノイド、腫瘍、これに伴う滲出性中耳炎などがあります。
これらの症状より、鼻の中を充分観察し(同じ鼻づまりでも中をみなければ、鼻汁のためか、粘膜のハレのためか、腫瘍のためかわかりません)必要であればCT,MRI等の検査などで診断し、本来の鼻の働きを取り戻すための治療をするわけです。